新対話篇 東浩紀

1から10まで幼稚な言い訳に満ちている。

しかし根本的な問題は複数性の認識が甘い点だろう。

過去に遡って複数性の未来を虚構として残したところで、宝くじを買うお金は生活資金から捻出している事実は変わらないのである。

本当の事が虚構を通して語られているとナイーブに考えられるところが人間の無意識やモノのモノ的本質、その裏返しとしての記号の記号性を甘く見過ぎているのではないだろうか。

ポストモダニズムの論理では死や死体のみすぼらしさを語ることは不可能と分かる一冊。