自衛隊・米軍一体化の目的
自衛隊と米軍の一体化はアメリカによる間接統治のオプションである。
自衛隊の憲法明記は集団的自衛権を行使するためだけではなく、自衛隊の軍事独裁=アメリカの別ルートを確保するために行われる。
自衛隊の前身である警察予備隊がポツダム政令で作られた経緯から見てもこの選択肢は日本の政治情勢がアメリカの制御範囲を超えた場合、アメリカにとって魅力的だろう。
自衛隊の最高指揮監督権は内閣総理大臣にある。ただしこれを任命するのは天皇であり自民党の改憲草案では天皇の国事行為に関して内閣の承認を必要としない。
つまり文民統制は憲法の規定であるがゆえに、天皇という超憲法的存在を介せば間接的に文民集団である内閣を自衛隊がコントロールすることも可能である。
チリのピノチェト政権のように日米安保の共同行動を理由としてアメリカが自衛隊によるクーデターを支援する理由は今後の情勢如何によっては十分にありうる。