8050問題

この社会には40~64歳のひきこもりが61万3000人ほど存在する。50歳の子供を養っている80歳の親が死んだら子供の中高年のひきこもりは生活保護を受けるか札幌市の例のように孤立死するほかない。

札幌市の52歳の娘は自販機でスポーツドリンクを買っていたのであるから生きる意志はあったのだろう。そのための手段も現金9万円という形で残されていた。以前は働いていたこともあったのであれば知的・精神的障害があったとしてもセーフティーネットの存在くらいは知っていたのではないだろうか。

母親の後を追った娘には生きるための多少の条件があり、生きる意志も多少なりとも残されていた。にもかかわらず衰弱死してしまった。このことは孤立して生きる事自体が社会環境や自己意識に左右されず、生よりも死に、現実よりも幻想に近いことを示唆している。