「収容所惑星」ストルガツキー兄弟

マクシムはセンターを破壊することに成功するが紅蓮創造者集団の実力者「遍歴者」は銀河系保安局の職員であることが判明する。目的は達成できてもさらに厄介な問題〈インフレ、戦争〉が持ち上がるのはマクシムや遍歴者の属する文明にも彼等には語ることができない問題があるためだろう。

最初から遍歴者はマクシムに接触しようとするがファンクが輸送に失敗するのはご都合主義であるし、遍歴者が何度もマクシムとの接触に失敗するのは利口者の妨害があるとはいえ彼が有人島に対して持っている優位性を考えるとあまりにも不自然である。

とはいえ有人島のどうしようもない状況の中で故郷の両親の事を考えるマクシムやマクシムに振り回されるガイ、ほとんど登場しないラダ等の登場人物は遍歴者や利口者の思惑とは別の役割を演じているのも事実である。